アフガンの男 上 著者名:フレデリック・フォーサイス(著)
篠原慎(訳)
出版社:角川書店
出版年:2008.06
ISBN :9784047915589
アフガンの男 下 著者名:フレデリック・フォーサイス(著)
篠原慎(訳)
出版社:角川書店
出版年:2008.06
ISBN :9784047915596
特徴あるド・ゴール大統領の横顔をカバーデザインした『ジャッカルの日』。
虚構に慣れた目には、事実と虚構が見事に組み合わされた世界は、新鮮かつ衝撃であった。
『オデッサ・ファイル』『戦争の犬たち』と続く作品は、テーマはもちろん、ストーリーテラーとしての才を遺憾なく発揮し、これ以上は出ないだろうと思わせるくらい面白い。
事実、以降の作品には物足りなさを感じていた。
「9.11は、終わりではなく、始まりだった」。
領収書、携帯電話、ノート・パソコン。ミスの積み重ねから浮かび上がる、
暗号名「アル-イスラ」と呼ばれるアルカイダのテロ計画。
阻止すべくアメリカ・イギリス諜報部が立てた作戦は、実現不可能と思われるアルカイダへの潜入工作だった。
「自分の死に様を選ぶことが出来るのか」
アメリカに監禁されているタリバン戦士に成り済ます元SAS大佐マイク・マーティン。
フォーサイスにプロの男を描かせたら天下一品である。
勧善懲悪の薄っぺらなお話に終わらないのは、フォーサイスが事実と真実をしっかり区別していて、一つの方向からだけではなく、いくつもの方向から事実を見ているからだろう。
久々にフォーサイスらしい作品である。
