精霊の守り人 著者名:上橋菜穂子(著)
出版社:新潮社
出版年:2007.03
ISBN :9784101302720
かつてナヨロ半島は、ヤクーの人々が田畑をつくり、狩猟をする豊かな土地であった。
新天地を求め、海を渡ってきたヨゴ人が新ヨゴ皇国を建国すると、ヤクーの人々の歴史もまた消されてしまった。
女性ながら短槍の達人であるバルサは、偶然に第二皇子チャグムの命を救う。
チャグムの体には何者かが宿っていた。それは百年に一度生まれる水の精霊「ニュンガ・ロ・イム」の卵であった。卵が孵る夏至まで守り育てる「精霊の守り人」となったチャグム。もし、卵が孵化しなければ、国は旱魃の危機に見舞われてしまう。
しかも、その卵をねらい、そして食らう土の精霊「ラルンガ」の存在があった。
人間の世界「サグ」と精霊の世界「ナユグ」。2つの世界をつなぐヤクーの呪術師。
チャグムを守るためバルサは、幼なじみで呪術師見習いであるタンダと彼の師トロガイの助けを得てラルンガと戦う。
ラルンガの弱点を知る鍵は、忘れられたヤクーの夏至祭りの歌にあった。
『精霊の守り人』は児童文学に分類されるため、これまで手が出しにくかったかもしれない。新潮文庫になって、大人のハードルは下がった。どうして読まなかったのだろうという思いと、これから読めるという楽しさに、あなたは守り人シリーズの世界にはまっていくことだろう。大人だからこその発見がある本物の本当に面白い物語である。
